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JIS規格に学ぶリスクマネジメント

こんにちは。フィックスポイントの冨です。

オミクロン株の新規感染が東京で10000人/日を超える感染拡大の状況で、まん延防止等重点措置(まん防)が発表されました。

その一方で、オミクロン株による重症化率がデルタ株と比較して低い事から、まん防が過剰対策であるという意見もあります。ここにはリスクに対する評価が相反している事が見られます。

医療機関は爆発的に増加する大勢の発熱患者を診療で疲弊し、さらには検査キットも枯渇の危機を迎えてます。

時間差で重症患者が増加する、これまでの新型コロナの傾向から、早め早めに対策が必要という考えは自然です。

特に昨年の夏に、、発熱・呼吸困難で苦しんでいる患者を入院させることも出来ず、自宅待機を余儀なく指示した経験があれば、安易な行動制限の緩和は受け入れがたいものでしょう。

その一方で、行動制限反対派はオミクロン株による症状は以前のデルタ株と比較して軽いというデータを引用して、飲食店への入店制限を中心とした「まん防」では感染抑制の効果は低いと主張します。

単純に経済活動が圧迫され、インフレーションの影がちらつく中で大きく後退するリスクが懸念されるわけです。

相反する主張が交錯している状況下で、どのようにリスクマネジメントを行っていくかは多くの組織人にとっての課題です。

さて、今回皆さんにご紹介したいのは「リスク」や「リスクマネジメント」には国際的な産業規格として定義されている点です。

ISO 31000 “Risk Management – Guidelines”

JIS Q 31000 "リスクマネジメント – 指針"

これらの規格では「リスク」は「目的に対する不確かさの影響」と定義されており、事象などの起こりやすさに関しての情報や理解が部分的にでも欠落している状態が、目的に向かう活動にどのように影響しうるかということです。

そして「リスクマネジメント」は「リスクについて、組織を指揮統制するための調整された活動」と定義されます。

この規格における「リスク」や「リスクマネジメント」に関しての定義・考え方は非常に参考になると思いますので、ご興味ある方はぜひご一読をお勧めします。

冒頭に挙げた利害相反するステークホルダの件に関しては、「コミュニケーション及び協議」のセクションの記載されており

-リスクマネジメントプロセスの各段階に関して,異なった領域の専門知識を集める。

-リスク基準を定め,リスクを評価する場合には,異なった見解について適切に考慮することを確実にする。

-リスク監視及び意思決定を促進するために十分な情報を提供する。

-リスクの影響を受ける者たち間に一体感及び当事者意識を構築する。

となっております。

本記事では「オミクロン株」というリスクに対する対応の是非を例に挙げましたが、この規格自体は

「あらゆる種類のリスクのマネジメントを行うための共通の取り組み方を提供しており、特定の産業又は部門に限るものではない」

とされているものです。

つまり、IT屋のシステム運用にも当てはまりますし、その他の多くの事業活動に伴うリスクに対する考え方の共通理解の枠組みになりえるものです。

コロナによる健康問題のみならず、トンガの火山噴火から食料危機への懸念、ウクライナを巡る情勢とヨーロッパのエネルギー問題、アメリカのインフレと国際経済への波及など、直接・間接に我々の生活に影響しうる未曾有のリスクに直面しています。

あらゆるリーダーが適切にリスクマネジメントを実行しているか。

現場はリーダーに適切にフィードバック出来ているか。

不確実性の中でも可能な限りリスクを低減し、バランスの取れた意思決定を行うためにもリスクマネジメントのあり方について見直してみてください。

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冨 洋一
冨 洋一
Kompiraシリーズ導入時のジョブフローセミナー、Kompiraメールマガジン執筆などを担当。 総研の研究部門、技術ベンチャーの技術責任者、アクセス解析ツールの商品開発部門長などを歴任。 Markezine Dayなどデジタルマーケティング関連の登壇実績多数。

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